
第7回(2024年度)
岩崎 拓也 氏
夢と現実や虚偽と真実の境もあいまいだった幼少期、たくさんのものが見え、様々な出来事がひっきりなしに起こっていた。その時に五感で感じた「あの感覚」、亡失の彼方の純真無垢な記憶の数々をかけがえの無いものと慈しむ心情は、誰しもが多かれ少なかれ共感するところだろう。しかしながらそれを具現化することは至難である。岩崎氏は絵画表現でこそそれができるとの信念に立ち、キャンバスにその数々を残し永遠のものにしたいと言う。また、自身の制作を通じて、小中学生に絵の楽しさすばらしさを教えたいと言う。 油彩による写実をベースとして、着実にモチーフを探究し、自身のテーマに迫る作品群と、地域や子どもたちとの接点を重視する活動の一端を紹介する。